
ヒートアイランド現象
ヒートアイランド現象とは、都心部の気温が郊外よりも高くなる現象のこと。 エアコンや自動車、工場などから排出される人工排熱や、コンクリートやアスファルトなどによる地表面の人工化によって、蓄熱されることが大きな原因とされています。 都市内外の気温差は年間を通じてありますが、特に風のない夜間はこの差が大きく、また夏よりも冬の方が差が大きくなる傾向にあります。その気温差は、ときには5℃以上になることも。 これらの地球環境問題に向けて、国内外ではさまざまな取り組みが進められているのです。

地球温暖化
今世紀最大の社会問題と言われる地球温暖化。主に石油などの化石燃料の大量消費によって発生したCO²は、熱を吸収する性質が強い「温室効果ガス」と呼ばれています。 この温室効果ガスが年々増加する一方で、森林破壊などによりにCO²の吸収が追いつかず、地球全体の気温が上昇し続けていると言われています。これにより、平均海面水位の上昇や異常気象、自然生態系、さらには人間の健康への影響が心配されています。
家の中の温度はこうして決まる
室内の温度を上昇させるのは、気温や日射からくる熱。そして、太陽の角度や風の強さ、屋根の素材・色によって温度上昇率は変わります。また、電化製品の稼働率や人・モノの多さ、換気やエアコンなども温度を左右する大きな要因。このようなさまざまな条件で、家の中の温度が決まるのです。


熱を貯めずにしっかり反射
太陽の光エネルギーは、屋根に当たって熱エネルギーへと変化し、屋根の温度を上昇させます。 この熱が家の中まで伝わると、室内の温度も高くなっていきます。 遮熱塗料はこのメカニズムに注目し、太陽光を多く反射することで、屋根の温度上昇を最小限に抑えてくれるのです。(図1)

屋根の温度上昇をストップ!
遮熱塗料の役割は、太陽光による赤外線をしっかりと反射させること。 右のグラフは、同じ色の従来塗料と遮熱塗料の反射率を比べたものです。遮熱塗料はより多くの赤外線を反射するため、その分の熱エネルギーの吸収を抑え、屋根の温度上昇を防ぐ効果があるのです。(図2)

太陽熱高反射塗料と断熱材の違いは?
同じような効果があるように見えますが、意味合いは別のものです。この違いは、熱エネルギーへの考え方でわかります。太陽の光エネルギーは、屋根に当たると熱エネルギーへ変化し、屋根の温度を上昇させます。この熱が家の中まで伝わり、室内の温度が高くなっていきます。 断熱材とは、熱エネルギーが通りにくい素材のこと。この素材を厚くすればするほど、室内に流れる熱エネルギーを小さくできます。つまり、屋根からの熱を室内に伝わりにくくするのが、断熱の特徴です。一方、太陽の光エネルギーを反射して、屋根の温度上昇を妨げるのが太陽熱高反射塗料です。太陽熱高反射塗料は、太陽光が熱エネルギーに変わる前に、塗膜部分でその大半を反射。屋根が温まるのを未然に防ぎ、室内の温度上昇も防ぐことができるのです。さらに、太陽の光が熱へ変化することを抑える効果があるので、地球温暖化やヒートアイランド対策に貢献できるのです。
遮熱塗料の効果
